国内未利用資源の有効活用 循環型農業へ向けて連携協定
JA中野市は3月17日、国内未利用資源の有効活用により持続可能な食糧システム構築を目指し、片倉コープアグリ㈱と連携協定を締結しました。同JAの望月隆組合長と、同社の二井英一社長が調印。本協定により、きのこ生産に伴い発生する「使用済み培地(廃菌床)」を、同社の技術で新たな肥料原料として再生利用するための技術開発および実証を行う共同プロジェクトを本格始動します。
中野市は「えのき茸」の生産量日本一を誇り、ぶなしめじ・エリンギ・なめこなどの菌茸類についても県内上位の生産量を維持し、地域の基幹産業として大きな役割を担っています。
きのこの生産過程で発生する「使用済み培地」は、トウモロコシの芯を粉砕したコーンコブや米ぬかなどを主原料とするもので、腐熟が早く、炭素率(C/N比)が低いことから、良質な有機質資材として堆肥化しやすいのが特徴。豊富な未利用資源として有効的な利活用が期待できます。
同社は肥料業界のリーディングカンパニーとして、家畜ふんや食料残渣を活用した「エコマスター」シリーズ肥料を生産・全国展開するなど環境配慮型肥料の開発・普及に注力しています。
両者が持つ「豊富なバイオマス資源」と「肥料製造技術」を掛け合わせることで、農業生産に貢献する高付加価値な資材開発が可能であると期待されます。
望月組合長は「片倉コープアグリ様の技術力と中野市のきのこ産業が結びつくことで、地域資源の循環、化学肥料の低減という国の目標にも貢献できると確信している。地域農業の持続的な発展に向けた新しい挑戦に期待してほしい」と意気込みを見せました。二井社長は「地域に眠る未利用資源を有効活用し、資源循環を図りながら持続可能な農業生産体制を構築していくことが私たち肥料メーカーに課せられた重要な使命。農業の一層の発展に貢献していく」と話しました。
協定締結後は、具体的な製品開発に向けた実証実験を開始し、開発した肥料は同組合管内の果樹・野菜栽培等での利用促進を図るほか、広域流通も視野に入れ、地域循環型農業の確立を目指す方針です。